身延山 端場坊

端場坊は、端(はし)の場所の坊と書き、文字通り身延山の東の端に位置しています。「端」は「初め」であり「始まり」の場所でもあります。仏教では私たちの生活しているこの世界のことを「娑婆世界」と言います。今から800年ほど前、日蓮聖人はここ「娑婆世界」を仏の世界へと変えていく(私たちが成長し仏様のような人格を求めていく)ことを生涯のテーマとされていました。

端場坊は、鎌倉時代の武士であり、日蓮聖人の主治医でもあった四條金吾頼基公によって開かれたお寺です。弘安3年(1280)、日蓮聖人のお側近くでお給仕するために庵を構えたのが始まりであり、現在の身延山支院の中では最も古く歴史ある坊の一つになります。当坊は明治7年に真浄坊を合併し、同10年には火災にあっていますが同年中に再建。現在の本堂(四條殿)等は平成2年に建て直されたものです。堂内には日蓮聖人・本社等寸七面大明神・四條金吾頼基公御夫妻を祀っており、頼基公が医師であったことから、病気平癒の功徳があると伝えられております。

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